1.AWSとは
AWS(Amazon Web Services)とは、2006年にスタートしたクラウドコンピューティングのサービスです。クラウドサービス市場のシェア率は2022年3Q時点で第1位を誇り、全体の32%を占めています。
出典:Canalys「Growth in global cloud services spend slows to lowest rate ever in Q3 2022」
2.オンプレミスとクラウドコンピューティングの違い
オンプレミスとクラウドコンピューティングの違いについて紹介します。
オンプレミス | クラウドコンピューティング | |
---|---|---|
導入スピード | ✕ | ◯ 即時導入可能 |
初期(導入)コスト | ✕ | ◯ 初期インフラ費用がかからない |
運用コスト | △ | ◯ インフラ保守工数が削減可能 |
障害・災害時のリスク | ✕ | ◯ 強固なデータセンター内にデータを保管することが可能 |
カスタマイズ | ◯ | △ 選択可能なネットワーク機器やサーバ機器、OSなどが限定的 |
セキュリティ | ◯ システムの構築・運用が安心してできる | △ |
既存システムとの連携 | ◯ より柔軟なシステム設計が可能 | ✕ |
オンプレミス(物理サーバ)の特徴
オンプレミス(物理サーバ)は、必要な設備を全て自社で保有し、ITリソースを構築、運用する従来型ITシステムで用いられる形態です。
セキュリティなどの各種リスクをコントロールしやすいといったメリットがある一方、導入コスト・運用コストが高額になりやすいというデメリットがあります。
クラウドコンピューティング(仮想サーバ)の特徴
クラウドコンピューティングは、サーバ、ネットワーク、ストレージなどのITリソースをインターネット経由でサービスとして利用する形態です。クラウドサービスプロバイダ(クラウド事業者)は保有するITリソースの一部を切り出し、利用者にサービスとして提供しています。
クラウドコンピューティングサービスには、AWSのほかに代表的なサービスとして、Googleが提供する「Google Cloud Platform(GCP)」やマイクロソフトが提供する「Microsoft Azure」などがあり、クラウド市場は年々増加傾向が見られています。
クラウドのメリット
- 物理的に設備を購入するより導入コスト(初期費用)を抑えられる
- 保守運用もクラウド事業者が対応するため運用コスト(維持管理費)も抑えられる
クラウドのデメリット
- クラウド事業者側の障害によるデータ消失・サービス停止のリスクがある
- 自社情報の管理をクラウド事業者が行うため、セキュリティリスクを制御できない などのデメリットがあります。
パブリッククラウドとプライベートクラウドの違い
パブリッククラウドは、ユーザ及び企業が、用意されたクラウド環境をほかのユーザや企業と共有して使うことができるサービスです。一方、プライベートクラウドは、特定のユーザや企業のみが利用するクラウド環境を構築する形態です。
両者の大きな違いは、「独自環境を構築するかどうか(=専用で使うか、共有で使うか)」という点です。
パブリッククラウドのメリット
- クラウド環境の構築のために必要なサーバやストレージ、ネットワーク機器などの購入やデータセンターの契約などを行う必要がないため、導入スピードが速く初期投資が少なく済む
- クラウド環境の運用や管理をクラウド事業者が行うため、運用や管理にかかるコストを抑えたり、サービスの追加や停止を柔軟に行うことができる
パブリッククラウドのデメリット
- プライベートクラウドと比較するとセキュリティ面や構成の自由度が低い
- ハードウェアの故障などのトラブルがあった際はクラウド事業者の対応になるため、サービスの安定性に不安が残る
プライベートクラウドのメリット
- パブリッククラウドに比べて柔軟な運用が可能で、独自の条件に従った環境を構築できる
プライベートクラウドのデメリット
- クラウド環境の構築のために必要なサーバなどの機器やデータセンターの契約などを自ら行う必要があるため、導入コストがかさみやすい
- クラウド環境の運用や管理を自社で行う必要がある
3.AWSを使ってできること【代表サービスを紹介】
AWSには2022年11月時点で220個以上ものサービスが存在します。本項では、AWSを使ってできることや、代表サービスとその特徴を紹介します。
カテゴリ | サービス内容 | サービス(一部) |
---|---|---|
コンピューティング | プログラムの実行環境を提供する。仮想サーバ、VPN、サーバレス環境がある。 |
|
ストレージ(データ保存) | データの保存や共有、オンプレミスのデータをバックアップすることができる。 |
|
データベース | マネージドなRDBMS(リレーショナルデータベース管理システム)、NoSQLデータベースやDWH(データウェアハウス)用のエンジンなど、目的別エンジンを選択することができる。 |
|
ネットワークとコンテンツ配信 | AWS状にプライベートネットワークを構成する。オンプレミス環境とAWSの間に専用線接続を引く。通信を複数のサーバへ負荷分散する。 |
|
マネジメントとガバナンス(運用監視) | AWS上のリソースの利用状況の収集・AWS操作やログ収集やリソース利用状況の記録をする。 |
|
分析 | データレイク、ビッグデータ分析、ログ分析、機械学習(ML)などデータ分析のための幅広い関連サービスが用意されている。 |
|
AI系サービス | 主に学習済みAPIやAuto ML系、チャットボットなどのサービスがある。 機械学習に対する深い知識はあまり必要とされない。 |
|
1. コンピューティングのサービス
代表的なサービスには、Amazon EC2(Amazon Elastic Compute Cloud)、Amazon Lightsail、Amazon Lambdaなどがあります。
Amazon EC2は仮想サーバを構築するサービスです。サーバの台数、メモリやCPUなどのスペックを柔軟に変更することができます。
Amazon LightsailはアプリケーションやWebサイトの構築に必要なすべてをパッケージとして提供するサービスです。
Amazon Lambdaはサーバレスでコードを実行する環境を提供するサービスです。サーバの準備・管理が不要であり、コードを配置するだけで実行することができます。
2. ストレージ(データ保存)のサービス
代表的なサービスには、Amazon S3(Amazon Simple Storage Service)、Amazon EBS(Amazon Elastic Block Store)、Amazon EFS(Amazon Elastic File System)などがあります。
Amazon S3は、オブジェクトストレージサービスで、Sage Makerで利用する学習データの保存や、データレイクとしての利用など、データの保存場所としての利用ができます。Amazon EBSは、Amazon EC2と併用するよう設計された高性能なブロックストレージサービスです。
Amazon EFSは、サーバレスかつシンプルな伸縮自在なファイルシステムで、管理やプロビジョニングを必要とせず、ファイルの追加や削除に応じて大きさを調整できます。
3. データベースのサービス
代表的なサービスには、Amazon RDS(Amazon Relational Database Service)、Amazon DynamoDB、Amazon Redshiftなどがあります。
Amazon RDSは、クラウド内でデータベースのセットアップ、運用、およびスケールを簡単に行うことができるリレーショナルデータベースサービスです。
Amazon DynamoDBは、あらゆる規模に対応する、高速で柔軟なマネージドNoSQLデータベースサービスです。
Amazon Redshiftは、データソース(S3など)から構造化データをコピーし、データベースを作成する高速な分析処理ができるデータウェアハウスサービスです。
4. ネットワークとコンテンツ配信のサービス
代表的なサービスには、Amazon VPC(Amazon Virtual Private Cloud)、AWS Direct Connect、Elastic Load Balancingなどがあります。
Amazon VPCは、プライベート仮想ネットワークを構築するためのサービスで、AWS上に専用のネットワークを作成でき、ネットワーク内にAWSリソースを配置できます。
AWS Direct Connectは、オンプレミス環境とAWSの間にプライベートネットワーク接続を確立できるサービスです。
Elastic Load Balancingは、通信を複数のサーバへ自動的に負荷分散するサービスです。
5. マネジメントとガバナンス(運用監視)のサービス
代表的なサービスには、Amazon CloudWatch、AWS CloudTrail、AWS Configなどがあります。
Amazon CloudWatchは、各種AWSサービスにおいて、主にリソース監視を行うサービスで、監視対象の状況(メトリクス)に応じてメール送信などのアクションが可能です。AWS CloudTrailは、AWSアカウントによる操作を記録保存するサービスで、「誰がいつ何を行ったか?」をロギングすることができます。
AWS Configは、AWSの各種サービス・リソースの「設定」を保存・確認するサービスです。
6. 分析のサービス
代表的なサービスには、Amazon EMR(Elastic MapReduce)、Amazon QuickSight、Amazon Kinesisなどがあります。
Amazon EMRは、マネージドHadoopクラスタ作成サービスで、オープンソースツールを利用したビッグデータの分析が可能なAWSのサービスです。
Amazon QuickSightは、AWSで簡単に分析環境を作ることができるBIサービスで、データ分析結果をダッシュボードに可視化したり、機械学習による分析が可能です。
Amazon Kinesisは、ストリーミング処理ができるサービスで、現在4つの機能が提供されています。
7. AI系のサービス
代表的なサービスには、Amazon Rekognition、Amazon Textract、Amazon Comprehendなどがあります。
Amazon Rekognitionは、機械学習を使用して画像と動画の分析を自動化するサービスです。主に物体検出、顔認識、不適切コンテンツの検出などの機能があります。
Amazon Textractは、画像ドキュメントからテキストを自動的に抽出することができるサービスです。
Amazon Comprehendは、テキストからインサイトや関係性を発見するための自然言語処理(NLP)サービスです。主な機能にエンティティ(固有表現)抽出や、感情の抽出(日本語対応)などがあります。
4.AWSを利用する7つのメリット
AWSを利用するメリットを7つ紹介します。
1. サーバ利用にかかるコストを削減できる
AWSを利用することで、サーバ利用にかかるコストを削減できます。
物理サーバを購入する場合、
- サーバの購入費用
- 電気代
- 冷却設備
- 保守費用
一方、AWSは初期費用無料で導入することができ、また利用量に応じた従量課金型なので導入コストを削減することができます。
2. セキュリティレベルが高い
AWSはセキュリティ機能の実装や厳格なコンプライアンス要件に対応し、さらに第三者機関による検証が行われています。気密性の高い組織のセキュリティ要件を満たすことができるよう非常に高いセキュリティレベルで構築されています。
出典:Canalys「AWS の クラウドが選ばれる 10 の理由」
3. スペックの拡張がスピーディに行える
AWSでは、利用しているサーバやメモリ、CPUなどのスペックを簡単に変更することができます。アップグレードできるだけではなく、利用しないときはサーバを停止して利用料の削減も可能です。
4. 管理者の人的リソースを有効活用できる
サーバのセットアップ・管理・運用はすべてAWSが担っているため、物理サーバの管理や運用に人的リソースを割く必要がなくなり、その分の人的リソースを有効活用できます。
5. 環境の調達・構築スピードが早い
物理サーバを購入する場合、サーバの調達から構築までに時間がかかります。しかし、先述した通りAWSを利用することで物理的な環境構築の必要がなくなるため、環境構築の時間を一気に短縮することが可能です。
6. サーバを設置するスペースを確保する必要がない
AWSを利用すると、物理サーバが必要なくなるので、サーバを設置するスペースを確保する必要がなくなります。
7. データ障害が起きてもリスクを分散できる
AWSは複数のデータセンターを設置しており、データ障害が起きてもリスクを分散できます。自動的に影響のあったエリアから他のデータセンターに負荷が分散されるようになっています。
5.AWSを利用する3つのデメリット
AWSを利用することには、メリットだけでなくデメリットもあります。AWSを利用するデメリットを3つ紹介します。
1. 従量課金制のため、利用料が毎月変動する
AWSの利用料は、利用したサービスの種類と利用量によって変動します。導入コストを削減できる一方で、利用料が毎月変動するためコスト管理が難しくなります。
2. AWSの多種多様なサービスへのノウハウが求められる
AWSには、多種多様な200以上のサービスが用意されており、常にアップデートが行われています。そのため、AWSのサービスを利用するためのノウハウが必要になり、AWSの中から自社に合ったサービスを選び出すのは難しいこともあります。
3. メンテナンスなどシステムダウン時の対応が必要
AWSがメンテナンスを行う場合など、内容によってはシステムダウン(サービスの停止)が発生することがあるため、システムダウン時の対応が必要になります。メンテナンスなどのイベントは事前に通知されるので、その時間は別のハードウェアを使うなどの対応が必要となります。
6.代表的なAWS認定資格4選
AWSには、体系的、網羅的にAWSに関する知識を身につけることができる認定資格があります。12個の資格のうち、代表的なAWS認定資格を4つ紹介します。
初級レベル:AWS認定Cloud Practitioner(クラウドプラクティショナー/CLF-C01)
AWS認定 Cloud Practitioner(クラウドプラクティショナー/CLF-C01)は、AWS認定資格の中で基礎レベルと位置付けられている資格です。AWSクラウドの概念、サービス、用語など、AWSサービスの全体的な知識の理解を求められます。
初めてAWS認定資格を取得する方におすすめです。
中級レベル:AWS認定Developer(デベロッパー)アソシエイト(DVA-C01)
AWS認定 Developer Associate(デベロッパーアソシエイト/DVA-C01)は、AWSの主要サービス、基本的なアーキテクチャのベストプラクティスに関する知識、AWSを使用したアプリケーション開発・デプロイ・デバッグの習熟度を測る資格です。
開発担当者を対象とした中級レベルの資格となっています。
上級レベル:AWS認定Data Analytics(データアナリティクス)スペシャリティ (DAS-C01)
AWS認定 Data Analytics Specialty(データアナリティクススペシャリティ/DAS-C01)は、AWSデータレイクや分析サービスを利用して、データからインサイトを得るための専門知識を認定する試験です。AmazonEMRやAWS Glueといったサービスの使い方や、ネイティブのApache Spark、Hiveについての知識が問われます。
難易度はプロフェッショナルレベルとされ、AWSの実務経験は2年以上、データ分析テクノロジー分野の実務経験は5年以上あることが望ましいとされています。
上級レベル:AWS認定Machine Learning(マシンラーニング)スペシャリティ(MLS-C01)
AWS認定 Machine Learning Specialty(マシンラーニングスペシャリティ/MLS-C01)は、機械学習ソリューション構築に必要な知識を満遍なく測る試験で、ビジネス課題に対する機械学習ソリューションをAWSを用いて設計・実装・デプロイ・維持する能力を検証します。
機械学習を用いた開発に携わるエンジニアやデータサイエンティストを対象としたプロフェッショナルレベルの試験で、適切な機械学習アプローチを選び、その理由を説明できることなどが評価項目として挙げられます。
7.【エンジニア向け】AWSのおすすめ学習方法
AWSのおすすめの学習方法を4選紹介します。
1. 参考書や学習サイトで勉強する
1つ目は、参考書や学習サイトで勉強する方法です。
AWSに関する参考書や学習サイトが豊富にあるため、基礎的なスキルを学ぶことができます。以下は主にAWS初心者におすすめのコンテンツです。ぜひ参考にしてみてください。
- AWS Cloud Quest
- AWS 初心者向けハンズオン
- 書籍『川畑光平,菊地貴彰,真中俊輝「AWSの基本・仕組み・重要用語が全部わかる教科書(見るだけ図解)」,SBクリエイティブ,2022』
- 書籍『真野智之「AWSではじめる クラウド開発入門」,マイナビ出版,2021』
→ゲーム感覚でハンズオンしながら学べるAWS公式コンテンツです。
→初めてAWSを利用する方や、初めて対象のサービスに触れる方向けに、動画を見ながら実際に手を動かすことでAWSを学べる公式の学習コンテンツです。
→AWSの基本から、主要サービスの概要、特徴などを、わかりやすい図解で解説しており、AWSの入門書として最適な書籍です。
→クラウドの概要から応用技術までを手を動かしながら学ぶことができ、初心者でも実践的な知識を身につけられます。Webページ「コードで学ぶAWS入門」の書籍版です。
2. AWS公式サイトの無料チュートリアルを活用する
2つ目は、AWS公式サイトの無料チュートリアルを活用する方法です。
AWS公式サイトには、AWSの機能を気軽に体験できるようたくさんのチュートリアルを無料で公開しています。
>アプリケーションをステップバイステップで立ち上げられるチュートリアル
チュートリアルはカテゴリとレベルに分類されていて、初心者から経験者まで利用できます。
3. セミナーや勉強会に参加する
3つ目は、セミナーや勉強会に参加する方法です。
AWS主催のセミナーや勉強会も多数開催されています。
>AWS イベントスケジュール
AWSを1から学びたい方向けにサービス概要やメリットを紹介する回や、Webサイトの構築方法について実際に手を動かして学ぶ回など様々です。
また、スキルアップAIでは毎週水曜日に実践的AI勉強会「スキルアップAIキャンプ」を開催しています。毎週様々な実践的テーマを取り上げていますが、AWSなどのクラウドについて取り上げる回もあります。興味のある方はぜひ1度参加してみてください。
※開催テーマは詳細ページからご確認いただけます。
4. 講座やプログラミングスクールを受講する
4つ目は、認定講座やプログラミングスクールを受講する方法です。
講座を受けることでクラウドやAWSに精通した講師から体系的に学ぶことができ、自身で足りていなかった知識を深めることができます。講座を受講することで、ビジネスで活用するためのスキルをいち早くつかめる可能性が高まります。
8.AWSを学べるおすすめ講座紹介【入門編・実践編】
最後に、豊富な知識を持つ講師からAWSを学べるスキルアップAIのおすすめの講座を紹介します。
ゼロから学ぶ Amazon Web Service (AWS) 入門講座
「ゼロから学ぶ Amazon Web Service (AWS) 入門講座」は、クラウドの基礎と活用のポイント、AWSの基礎知識、AWS利用時のセキュリティ・コスト管理のベストプラクティスなどを前提知識なしでゼロから学びます。AWSなどのクラウドサービスが身近でなくとも理解しやすく、AWSの位置づけや導入の基礎について、整理された筋道に沿って学ぶことができます。
受講料は無料で、短時間でクラウドの基礎知識からAWS利用の基本を身に付けられるので、これからAWSを学びたい方におすすめの講座です。
AWS認定 Machine Learning Specialty対応 AWSで学ぶクラウドAIソリューション実践講座
「AWS認定 Machine Learning Specialty対応 AWSで学ぶクラウドAIソリューション実践講座」は、クラウドサービスとは?という基本的なことからAWSを用いて実際にAIサービスを実装するところまでをハンズオンを通して学ぶことができ、自社でAI開発を行う際の実際の流れを実践的に学びます。また、資格「AWS認定 Machine Learning Specialty(MLS-C01)」の合格に必要なAWS関連知識も学ぶことができます。
AWSの機械学習サービスおよびその周辺サービスについて知りたい方、MLS-C01の合格を目指す方におすすめの講座です。
9.AWSの活用事例
最後にAWSを活用した事例を紹介します。
事例1. 株式会社イープラス
株式会社イープラスは、コールセンターソリューションAmazon Connectとテキスト読み上げサービスAmazon Pollyを連携し、3ヶ月でサービスインを実現しました。従来のシステムと比較して初期導入・運用・電話応答のいずれにおいても90%以上のコストカットに成功し、アクセスが集中するチケット当選確認期間でもマネージドサービスならではのオートスケールにより柔軟に対応できるようになりました。
事例2. dely株式会社
dely株式会社は、Amazon SageMakerを利用して、動画レシピのレコメンデーションやユーザーのクラスタリングを実施しました。マネージドサービスの恩恵やSageMakerの組み込みアルゴリズムを駆使することで短期間で機能を実装することができました。
dely株式会社:料理レシピ動画サイト「クラシル」
参考:dely株式会社における機械学習の取り組み
事例3. ソニー株式会社
ソニー株式会社は、AWSのマネージドサービスを全面活用し、サーバレス構成により開発、アップデート、サービス提供のサイクルを高速化することで、約1年で開発しました。サーバ運用が不要なAWS Lambdaの実行回数は1ヶ月あたり約20億回にも及びました。
引用:ソニー株式会社「エンタテインメントロボット“aibo”(アイボ)を発売」
10.まとめ
AWSについて、メリットとデメリット、学習方法やとるべき資格、おすすめの講座、活用事例などを紹介しました。
クラウドサービスは今後も需要が高まり続け、より重要な役割を担っていくことが予想されます。その中でシェア率No.1のAWSについて知識を身につけておくことは大変有益です。
本記事でも紹介した「AWS認定Machine Learning Specialt(MLS-C01)」などのクラウド系AI資格も含めたおすすめのAI資格について紹介するブログも、ぜひ合わせてチェックしてみてください。
【AI関連資格9選】本当に使えるおすすめ資格とAIエンジニアなど活かせる職種をご紹介!