【AI活用事例20選】カテゴリ別に人工知能の応用技術をご紹介!

【AI活用事例20選】カテゴリ別に人工知能の応用技術をご紹介!

近年、AI(人工知能)はめざましい進化を遂げており、それにともないビジネスの場にAIを導入する企業も増えています。

この記事ではAIとは何か、そしてAIがどのような技術や場面で活用されているのか、具体例20選を紹介します。

 


1.AI(人工知能)とは

そもそもAI(人工知能)とは、どのようなものなのでしょうか。この項目では、AIを知る上で押さえておくべきAIの定義や種類などの基礎知識を紹介します。

AIとは

AIとは、人工知能を意味する「Artificial Intelligence(アーティフィシャル・インテリジェンス)」の頭文字を取った用語です。AIという用語に明確な定義はありませんが、一般的にAIとは「人間に近い知能を持ったコンピュータ」を指し、人工的かつ知的な振る舞いを再現するものであると解釈されています。

ジョン・マッカーシーという研究者は「知能を持つコンピュータプログラムを作る科学と技術のこと」と定義しています。

AIと機械学習、深層学習(ディープラーニング)はイコールであると捉えられることがありますが、機械学習とは人工知能を実現するための技術領域の1つであり、深層学習は機械学習の方法の1つです。

AIによって変わる世界

AIの分野は近年さまざまな研究が行われており、さらなる発展を遂げています。AIの発達により世の中がどんどん便利になり、私たちの仕事も大きく変化していくことが予測されます。

最近は「AIに人間の仕事が奪われる」というニュースを耳にすることがあります。これは、シンギュラリティ(技術的特異点)と呼ばれる概念が広く知られるにつれ、このようにいわれるようになりました。シンギュラリティとは、人類に代わりAI(人工知能)が文明の進歩の主役に躍り出る時点のことを指します。

シンギュラリティの到来により、「人間の仕事がなくなる」「さまざまなことが自動化され生活様式がガラッと変わる」「そもそもシンギュラリティはこない」など、研究者の間でもさまざまな議論がされています。

 

2.AIを導入するメリット

この項目では、年々進化するAIを業務に導入するメリットについて解説します。

業務効率化

業務をAIに代替することによって、大幅な業務の効率化が期待できます。労働力をAIに代替すると、人件費などのコストを削減することもできます。

デスクワークであれば、RPAなどのAIを活用した業務を自動化するシステムによって、定型業務の自動化ができます。これにより、人件費などのコストの軽減につながります。
また、現場作業や技能系の職種においても、業務をAIに任せることで、業務効率化に加え、ケガなどのリスクを回避できるメリットもあります。

生産性の向上

人間が仕事をする際、業務の質を一定に保つのは簡単ではありません。人によってスキルや経験が異なるため業務の質に差が生まれることもあれば、体調やモチベーションに左右されることもあります。

その点、AIは正確に業務をこなし、体調やモチベーションに左右されることもありません。AIを活用すれば人間にかかる負担を軽減し、生産性の向上につながります。

 

3.AI(人工知能)によって進化した技術

近年では、AI活用の場が急増しています。その活用事例は、ネット上にも多数公開されており、目にしたことがある方も少なくないでしょう。

この項目では、AIによって特に進化した技術の例として、画像認識、音声認識、自然言語処理とその活用事例を紹介します。

画像認識

画像認識とは、コンピュータに読み込ませた画像をもとに、顔や物体、文字などを識別する技術です。コンピュータが大量のデータを高速で処理し、AIのパターン認識によって自動的に特徴を抽出します。近年は深層学習によってさらに精度が向上してきており、多様な分野での導入が進んでいます。

画像認識の活用事例

画像認識の活用事例としては、以下の3つが挙げられます。

  • Face ID
  • Google Photo
  • 万引き行動検知

Face IDとは、Appleが開発した顔認証システムです。ホーム画面のロックの解除も、ID・パスワード入力も一瞬で可能になりました。

Google Photoとは、Googleが提供している写真、動画用クラウドストレージサービスです。自動タグ付け機能などが搭載されており、見たい写真をすぐに探すことができるようになりました。

万引き行動検知に関しては、NTT東日本とアースアイズ株式会社が、最新型のAIカメラを活用した小売店舗向け万引き防止AIサービス「AIガードマン」を開発しました。通知を受けた店員が不審者に声がけすることで、万引き防止に活用できます。

出典:『万引き防止AIサービス「AIガードマン」の提供について』

この3つの事例以外にも、画像認識技術は自動レジや商品の自動分類、無人のスポーツライブ配信などに活用されています。

音声認識

音声認識とは、AIが音声を認識して、その音声の内容に応じた処理を自動的に行う技術です。人間が話した声を解析し、文字(テキスト)に変換します。

音声認識の活用事例

音声認識の活用事例として挙げられるのは、以下の2つです。

  • 音声アシスタント
  • 駅案内ロボット

スマートスピーカーの音声アシスタントには、AppleのSiriやAmazonのAlexa、MicrosoftのCortanaなどがあります。カスタマーサポートの自動対応や生活のアシストが可能です。

駅案内ロボットは、駅に配置することで、AIが発話内容を認識して応答します。多言語で対応が可能で、多忙な駅員の仕事の肩代わりができ、感染症対策にもなります。
参考:https://nlab.itmedia.co.jp/research/articles/12523/

その他、音声認識技術は議事録の自動作成やコールセンターの品質評価、AIアナウンサーなどにも用いられています。

自然言語処理

自然言語処理とは、人間が日常的に用いている話し言葉をコンピュータで解析する技術です。日本語や英語など、各言語に応じて意味を解析し、指示内容に合わせて処理を行います。

自然言語処理の活用事例

  • 翻訳
  • テキストマイニング

Google翻訳をはじめとする翻訳は、身近で使われている活用例の1つです。日本語を入力するだけで、一般的な表現に近い言葉に置き換えて翻訳してくれます。

テキストマイニングでは、文章をさまざまな角度から分析し、文章の感情や流行りの言葉を抽出します。AIが文章のつながりや関係性などを認識し、よく使われたり流行している言葉が一目で分かるように表示されます。ユーザーローカルでは無償で利用できるツールが公開されています。

自然言語処理は、文章分類や感情分析、画像キャプション生成、自動で問い合わせ対応を行うチャットボットなどにも活用されています。音声認識と組み合わせて、スマートスピーカーなどの商品でも活躍しています。

 

4.AIの活用事例

前述のように、AIを業務に導入すると、さまざまなメリットがあります。そこでこの項目では、AIの技術を応用し、どのようなことに活用されているのか、実際の事例を紹介します。

AI×家電

AI電子レンジ「ヘルシオAX-XW400」

出典:『ウォーターオーブン「ヘルシオ」4機種を発売』

シャープ株式会社の電子レンジ「ヘルシオAX-XW400」は、音声操作や会話による献立の相談ができます。

ヘルシオをインターネットに接続して「おはなしボタン」を押し、今の悩みを話しかけると、その悩みを解消してくれます。例えば「天ぷらを温めたい」と話しかけると「サックリあたためを使ってね。香ばしく仕上がるよ」と答えてくれます。
また、「鶏肉と卵で作れる料理を教えて」と尋ねれば、AIが過去の相談内容や利用状況から、その家庭の好みに合った献立を提案します。

スマート照明「Philips Hue」

シグニファイジャパン合同会社は、自動で明るさを調整したり、スマートフォンから好きな色に変更したりできる照明システムを開発しました。
「勉強疲れたから、気分が穏やかになるモードを選択」「お友達と家でパーティーだから、パーティモードを選択」など、シーンに合わせた照明が簡単になりました。

AI×モビリティ

自動運転車

自動車メーカーであるHonda(本田技研工業株式会社)は、高速道路渋滞時など一定の条件下で、ドライバーに代わって運転操作を行います。

自動運行装置は、以下の装備・対応で構成されています。

  • 下界認識
  • 自社位置認識
  • ドライバー状態検知
  • 機能冗長化

AIは、これらの装置から周囲の状況を認識し、状況にあった運転操作を行います。

AI×機械

AI搭載ロボット「Pepper」

出典:『Pepperの集客・接客向け提供プランをリニューアル』

ソフトバンク株式会社が開発した「Pepper」は、感情エンジンとクラウドAIを搭載している感情認識ヒューマノイドロボットです。商業施設や教育施設、介護施設、オフィスなど、さまざまな場所で活躍しています。見たことがある、やりとりをしたことがある、という人は多くいるはずです。

音声や胸部分の設置されたタブレットを通じて、人間とやりとりします。ユーモアがあってどこか憎めないPepperの表情や身ぶり手ぶりは、AIが相手の表情や声色、会話からPepper自身の感情を表現したものです。

AI×文化

自動着色「Petalica Paint」

出典:『線画自動着色サービス – Petalica Paint』

ピクシブ株式会社と株式会社Preferred Networksは、AI技術による自動線画着色Webサービス「Petalica Paint」を開発しました。AIが過去の着色をもとに線画に着色をします。これにより、着色する手間が減ったり、着色のアイデアを得ることができます。

AI美空ひばり

出典:『美空ひばりの新曲ライブの実現を支援 あの歌声を当社最新の歌声合成技術『VOCALOID:AI™』で再現』

ヤマハ株式会社は、ディープラーニングを使った歌声合成技術「VOCALOID:AI」(ボーカロイド:エーアイ)を使い、故・美空ひばりさんの歌声を再現する取り組みを支援しました。

このプロジェクトでは、「VOCALOID:AI」を活用して、美空ひばりさん本人の歌声や歌い方はもちろん、話し声の特徴を忠実に反映し、ボーカルパートとセリフパートを作成しています。合成に必要な学習データは、美空ひばりさん本人の生前の歌声や話し声を収録した音源です。

AI×スポーツ

体操の自動採点システム「スポーツ向け判定システム」

出典:『国際体操連盟と富士通、体操競技の採点支援システムの実用化に向けて提携』

富士通株式会社は、「スポーツ向け判定システム[AI自動採点システム]」を開発しました。AIが選手の演技を認識した上で技や点数を算出し、審判の採点をサポートします。このシステムは、2020年の東京五輪でも採用されています。

体操の採点支援システムの流れは次の通りです。競技をする選手にレーザーを照射し、データを収集します。AIは、全体、静止、傾き、水平などの観点から技の精度を解析し、審判の採点をサポートします。この自動採点システムは、誤審を減らすのに役立てられています。

無人AIカメラ

出典:『スポーツ中継に革命を!撮影・収録・編集を全自動化するAIカメラ「Pixellot」の国内販売をスタート』

スターコミュニケーションズ株式会社が開発する「Pixellot」は、撮影・収録・編集を全自動化するAIカメラです。対応スポーツはサッカー、バスケットボール、ラグビー、アメフト、バレーボールなど多岐に渡ります。
AIが最適なカメラアングルを自動的に算出し、あたかもカメラマンが撮影しているかのような自然なカメラワークの提供が可能です。

AI×教育

カンニング防止

カンニング自動検知AIは、株式会社ユーザーローカルが開発した不正行為を自動で検知するシステムです。ディープラーニングによる行動推定技術を使って、受験者の映像から検知した姿勢、骨格、視線などのデータから、不正行為を自動で検知します。

出典:『ユーザーローカル、教育機関向けカンニング自動検知AIを開発』

試験監督の目の代わりになるのがAIです。視線推定AIと姿勢推定AI技術によって、受験者の視線や手の動きに異常があった場合、検知します。試験監督の監視業務の手助けになるうえ、不正行為を疑われた受験者を守る効果も期待できます。

AI×農業

ぶどう栽培「ぶどう粒数AI」

山梨県北部に位置する梨北農業協同組合の管内は、ぶどう生産が盛んです。ここでは一房数千円するブランド品も生産されていますが、その技を継承し産地を維持していくことが課題です。
そんな中、生産者2名が発案したIoTやテクノロジーによって、ぶどう栽培を進化させる取り組みが行われています。

出典:『ぶどうの摘粒作業を効率化する粒数の自動判定AI技術を開発』

ぶどうは品種ごとに適切な粒数が決まっています。適正な粒数を見分ける際に、AIが活用されています。スマートフォンにダウンロードしたアプリケーションを使えば、摘粒後の1房あたりの粒数が適正かどうか、瞬時に判断できます。

AI×医療

新型コロナウイルス肺炎の診断を支援するAI

富士通株式会社と東京品川病院は、新型コロナウイルス肺炎の診断に有効とされる胸部CT検査による画像診断の支援を行うAI技術の共同研究開発をしました。

AIがCT画像を画像認識し、新型コロナウイルス肺炎か判定します。風邪との違いがわからない場合などにも、AIが診断を補助してくれます。

出典:『新型コロナウイルス肺炎の診断を支援するAI技術の共同研究開発を開始』

AI×マーケティング

AIコピーライター「AIコピーライターAICO」

「AIコピーライターAICO」は、電通が開発したAIによるコピー生成システムです。コピーライターに依頼せずに、簡単な操作で大量の広告コピーを生み出すことができます。

下記の画像は、AIが書いたキャッチコピーによる新聞広告です。

出典:『電通、人工知能による広告コピー生成システム「AICO」(β版)を開発』

AI×宇宙

月の地図作成

NASAは月のクレーターマップ作成をAIで自動化しました。CNNで画像認識し、影や地面の形からクレーターマップを作成しています。人間が手作業で3時間かけていた作業をわずか1分でこなすことができます。
参考:https://wired.jp/2017/12/29/nasa-frontier-development-lab/

 

5.AIスキルは幅広い業界の新たなサービスの開発に必須

2000年代から始まった第3次AIブームは現在まで続いており、AIはさまざまなサービスの開発に用いられています。現在のような社会情勢におけるシステム開発には、AIのスキルは必須だといえます。AIエンジニアとして活躍し続けるには、最新かつ実践で役立つスキルを身につけておくのが賢明だといえるでしょう。

スキルアップAIでは、日本ディープラーニング協会(JDLA)の認定資格であるG検定の対応講座である「AIジェネラリスト基礎講座」を開講しています。本講座では、AIをビジネスに活用するために重要なAIの基礎知識をすべてお伝えしています。AIに関する俯瞰的な知識はもちろん、ビジネスに適用するための勘所、業務に適用するための提案力など、実践で役立つ知識とスキルをしっかり身につけられます。

「AIジェネラリスト基礎講座」では、無料トライアルとして、基礎講座の一部の動画を無料で視聴いただけます。講座のわかりやすさやレベル感の確認にぜひお役立てください。

 

【監修】スキルアップAI広報

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更新日:2023.05.26
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