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【セミナーレポート】突破口は「新入社員」!? 現場が内側から変わるAI/DX研修は4つのポイントで実現できる

多くの企業が直面している「AI/DX人材不足」。 IPA(情報処理推進機構)の調査「DX動向2025」によると、日本企業の約85.1%がDX推進人材の不足を感じているというデータがあります。
そのためにDX推進人材をめぐる中途採用市場での獲得競争が激化している今、脚光を浴びているのが「新入社員」へのAI/DX教育です。なぜ、業務経験のない新人がAI/DX推進の突破口となるのでしょうか?
本記事では、株式会社スキルアップNeXtが開催したセミナー「新入社員研修にAI/DXを取り入れるべき理由とは?効果的な設計と事例を紹介」の内容をダイジェストでお届けします。単なるスキル習得にとどまらず、組織全体の変革につなげるための研修設計のヒントを探ります。
スピーカー

株式会社スキルアップNeXt
エクスペリエンスデザインユニット AI/DXマーケティンググループ
菅井碩道
総合人材会社にて新卒採用・営業・マーケティングに従事した後、スキルアップNeXtに参画 。 シリーズ累計受講者数31万人、導入社数1,000社を超える同社の実績を背景に、単なるツール導入に留まらない「組織を変えるAI/DX人材育成」のノウハウを発信している。現在は、企業のデジタル化を加速させる実践的なアプローチ手法の啓蒙に注力 。
単なる「ツール学習」では意味がない?新入社員AI/DX研修の真の目的
菅井:
「AI/DX研修」と聞くと、ツールの使い方やプログラミング言語を教えることをイメージしがちです。しかし、AI/DX研修で注目するべきなのは、そういったことではありません。そもそも新入社員研修にAI/DXを取り入れるべき最大の理由は、彼らが「デジタルネイティブ世代」であり、組織変革の起点になるからです。
私たちが考える、新入社員にAI/DX教育を行うことで期待できる効果は大きく3つあります。
1. 既存社員への「刺激」と組織の活性化
新入社員がデジタルツールを使いこなし、新しい視点で業務改善提案を行う姿は、ベテラン社員にとって大きな刺激となります。「新人がこれだけやっているのだから自分も」という意識が芽生え、既存社員の学び直し(リスキリング)や組織全体のデジタル化を加速させるのです。
2. 変革リーダー候補の早期育成
現在AI/DXを推進しているリーダー人材も、いずれ高齢化していきます。若手のうちからAI/DXになじむ考え方「AI/DX思考」を持たせることは、5年後、10年後のリーダー育成への確実な投資となります。業務の固定観念がない新人だからこそ、「なぜこの業務が必要なのか?」という本質的な問いを立てやすく、変革の種を見つけやすいという強みがあります。
3. デジタルネイティブの強みの活用
スマホやSNSが当たり前の環境で育った彼らは、新しい技術への抵抗感が非常に低い傾向にあります。生成AIなどの最新ツールも直感的に使いこなせるため、現場への実装スピードが飛躍的に上がります。この「強み」を組織として活かさない手はありません。

成果を出す研修設計「4つのポイント」とは
では、実際にどのような研修を行えばよいのでしょうか?
座学で知識を詰め込むだけでは、「いい話を聞いた」で終わってしまい、現場での行動変容にはつながりません。
菅井:
効果的な研修設計のために必要な要素として、私は以下の4つが重要だと考えています。
1.マインドセットの醸成
まずは「変革に関わっていい」「失敗してもいいから挑戦する」という土台を作ります。
2. 実践体験
生成AIなどを実際に触らせて、「自分でも業務に使えそうだ」「これなら自分にもできる」という成功体験を積んでもらいます。
3. 改善アイデア創出
自身の業務や身近な課題に対し、新人ならではのフラットな視点で解決策を考えてもらいます。
4. 継続支援(フォローアップ)
研修は「やりっぱなし」にしないことが最も重要です。配属後の実践をサポートする仕組みを作ります。
特に重要なのが、座学と実践のバランス、そして配属後のフォローアップです。
研修直後にモチベーションが高まっても、現場配属後に日々の業務に追われると、学びはすぐに風化してしまいます。これを防ぐために、「いつ、どのようなタイミングで、どんな介入を行うか」という緻密な設計が求められます。

ここが成功の分かれ道
あなたの会社の研修は、新入社員を「配属後、すぐに活躍できる人材」にできていますか?
多くの企業が陥りがちな「失敗する研修」と「成功する研修」には決定的な違いがあります。 セミナー動画では、配属後に実施すべき具体的なフォローアップ施策や、新入社員の改善提案を引き出すためのワークショップ手法、効果測定のKPIなどについて、詳しく解説しています。

事例紹介:新人の変化が組織を変えた成功ケース
菅井:
実際に、私たちが支援させていただいた企業で、戦略的なDX研修を導入した結果、どのような変化が起きたのか。いくつか事例をご紹介します。
【建設業】苦手意識を払拭し、AI活用が当たり前の文化へ
IT・デジタル分野に苦手意識を持つ新入社員が多かった建設業界のA社様の事例です。
ここでは、生成AI(ChatGPT)を活用したアイデア創出ワークを取り入れました。その結果、「自分でも理解できた」「これなら業務効率化に使えそうだ」という手応えを得られました。配属後も思考の壁打ち相手としてAIを活用する新人が増え、現場全体のDX機運が高まっています。
【金融業】「できること・できないこと」を理解し、現場での実装力が向上
規制や制約が多い金融業界のB社様では、AIリテラシーとデータリテラシー研修を実施しました。
AIの得意・不得意や、機械学習・ディープラーニング・生成AIの関係性を正しく理解させることに重点を置きました。そうすることで、配属後に「この業務ならAIに任せられる」という判断ができる人材が育ちました。結果として、現場での具体的な活用事例の創出につながっています。
まとめ:新入社員研修は「未来への投資」
いかがでしたでしょうか。
AI/DX人材不足が叫ばれる中、新入社員研修は単なる教育コストではなく、企業の競争力を左右する重要な投資です。
「デジタルネイティブの感性」と「正しいDXスキル」を掛け合わせることで、彼らは組織を変える強力な推進力となります。
しかし、効果的な研修を自社だけで設計・運用するのは容易ではありません。
「新入社員に何を学ばせるべきかわからない」「実践的なカリキュラムが作れない」とお悩みの方は、ぜひ専門家のノウハウを活用してください。
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