事例
- 課題・背景
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「全社員がAIを業務のパートナーとして活用する」状態の実現に向けて、現場が自らAIソリューションを開発・構築できるようにする必要があった
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社内の専門部署に開発が集中する体制では、多様な現場ニーズへの対応に時間がかかり、全社的な業務効率化のスピードに限界があった
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生成AIの活用推進を進めても「どこでどのように使えばよいか分からない」という声が一定数聞かれた
- 効果
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研修の最終発表会では、様々な部署から現場の課題を深く理解しているからこその、質の高い業務改善アイデアが多く創出された
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研修内で起案された「薬機法の問い合わせ対応エージェント」は、実現すると年間144時間の業務削減効果が見込まれた
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最終発表会ではAIエージェント活用アイデアが部署の垣根を越えて共有され、相互に良い刺激が生まれる場となった
ポイント
- 単なる知識習得に留まらず、現場社員が「AIエージェントを構築できるようになる」ことをゴールに設定した、ハンズオン中心の実践的な研修
- AI活用が「自分ごと」になるような、受講者自身の業務課題の洗い出しと解決策の立案ワークをカリキュラムに包含
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期間
約1ヵ月
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内容
Microsoft Copilot Studio を活用したローコード開発講座、Microsoft Power Platformを用いたAIエージェント構築講座
全社員が“AIをパートナーとする世界”の実現へ。スピードと浸透、2つの課題を「市民開発」で乗り越える
― これまでのAI活用推進の取り組みについて教えてください。
佐山様:
弊社では、AIを最大限に活用し、社員一人ひとりがAIを業務のパートナーとして使っていくことを目指しています。その実現に向け、これまでは社内のチャットアプリやCopilotといったツールを業務で活用できるユーザーを増やす取り組みを「ステップ1」として推進してきました。
― 今回のAIエージェント構築人材の育成を企画されるに至った背景や業務上の課題意識を教えてください。
佐山様:
ステップ1を進める中で、改善点が見えてきました。1つはAI活用の浸透不足です。ツールを提供し、活用推進を進めても「どこでどのように使えばよいか分からない」という声が一定数聞かれました。このような層には、AIエージェントのように業務プロセスにAIが完全に組み込まれた形での提供が効果的だと考えました。
また今後、個々の業務に合わせたAIエージェントの必要性はますます高まっていくと、専門部隊が一つひとつ開発していては、スピードが追いつかないと考えました。
これらを踏まえて、ビジョンを実現するための次なる一手、すなわち「ステップ2」として、現場の社員が自ら開発を担う「市民開発者」の育成が不可欠であると判断しました。
― スキルアップAI(スキルアップNeXt)を選んだ決め手を教えてください。
佐山様:
今回のようなテクニカルな研修では、テクノロジーへの深い知見はもちろんですが、それをいかに分かりやすく伝え、受講者の理解をゴールに設定できるか、という育成プログラムとしての質を最も重視しました。
その上で決め手となったのは、実践的なプログラム内容です。今回は知識を得るだけでなく「構築できるようになる」ことが目的でしたから、ハンズオンが非常に重要でした。聞いたことをその場で試し、手を動かすことで初めて理解が深まり、記憶にも定着します。その点で、スキルアップAIのプログラムは我々の意図と合致していました。
薬機法に関する問い合わせ対応工数を年間144時間削減見込み。部署横断のアイデア共有で、全社的な業務改善の機運を醸成
― 実際に受講していかがでしたか。
期待以上の成果です。特に最終発表会で共有されたアイデアは素晴らしかったです。
例えば、ある受講者が起案した「薬機法の問い合わせ対応エージェント」は、実現すると、年間144時間の業務削減効果が見込めるとのことでした。また、「廃棄物に関する問い合わせ対応エージェント」では月間25時間の削減インパクトが試算されています。こうした具体的な数字に加え、人的ミスの削減や問い合わせハードルが下がるといった定性的な効果への言及もあり、新たな気づきを得られました。現場の課題を深く理解しているからこその、質の高いアイデアが多く創出されていました。
― 受講者からの反応はいかがでしたか。
今回の受講者は、まず各部門の生成AI活用推進リーダー担当者約150〜160名の中から希望者を募り、残りのわずかな枠は社内コミュニティで募集しました。基本的にすべて挙手制で、意欲の高いメンバーが集まりました。
そして実際に、非常に意欲的でした。スキルレベルに幅があったのですが、丁寧なハンズオンのおかげで、初心者から経験者まで、それぞれが学びを得られたと好評でした。
また、最終発表会では「うちの部署でもその仕組みが欲しい」「横展開できそうだ」といったコメントがリアルタイムで飛び交い、部署を越えたアイデアの共有や刺激が生まれる場となったことも大きな収穫です。研修後も1時間近く残って質問を続ける方が多く、皆さんの熱意を強く感じました。
― 今後の展開を教えてください。
佐山様:
社内で市民開発を推進していく上では、「スキルの育成」とガバナンスを効かせるための「環境・管理の整備」、この両輪が不可欠です 。今回の研修で「スキル」という片方の車輪は力強く回り始めました。現在は、もう一方の車輪である「環境」の整備をスキルアップAIとともに進めている段階です。
具体的には、受講者が研修で得たスキルを実際の業務で安全に使えるよう、環境構築のための管理者向けガイドラインや利用者向けガイドラインの策定やCopilot Studioに関する問い合わせ窓口の設置などを進めています。すでに何人かの受講者からは「環境はいつリリースされるのか」と問い合わせが来ており、皆が次のステップを心待ちにしています。今後は質問サポートなども活用しながら、彼らが現場でAIエージェントをどんどん作っていけるよう、後押ししていきたいと考えています。
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