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事例

Copilot活用研修と伴走支援で受講者のCopilot活用スキルが向上し、人事業務において5名で合計月56時間削減を達成。

パナソニック インダストリー株式会社
製造業
パナソニック インダストリー株式会社
5,000名以上 / 推進担当者 / 生成AI
電気部品・電子部品・制御機器・電子材料等の開発・製造・販売
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パナソニック インダストリー株式会社
課題・背景

人事業務におけるCopilotの活用方法を模索中で、どのような活用方法があるのかイメージが湧いていない

Copilotの機能や利点への理解が広がらず、議事録作成など限定的な利用にとどまる

効果

Copilotを日常業務に活用する人の割合が28.1%→63.6%と大幅に増加

研修後にCopilot活用を実践し、5名で合計約56時間/月の業務時間を削減(115時間→59時間)

アンケートの集計にCopilotを活用し、集計・分析作業を約23.5時間削減(55時間→31.5時間)

ポイント

  • Copilotの基本概念からExcel、PowerPoint、Outlook、Teamsなどでの具体的な活用方法まで、体系立てて学べる研修設計
  • Microsoft 365 Copilotによる活用アイデアを創出する、実務直結型研修
  • 現場でのMicrosoft 365 Copilotの活用実践に伴走し、実務適用を支援
  • 対象者

    希望者

  • 研修期間

    約2ヶ月

  • 研修内容

    ビジネスパーソンのための対話型生成AI講座(Copilot編)、Microsoft 365 Copilot活用講座、生成AIアイデアソン講座(Copilot編)、プロンプト作成質問会(伴走支援)

AIサーバ、スマートフォンやクルマなど、さまざまなモノの中に入っている電子デバイスの開発や生産、販売を行う、パナソニック インダストリー株式会社。多様なデバイステクノロジーで社会変革をめざす同社の本社・機能人事部では、多種多様な人事業務の中で新しいツールをいかに日々の業務に落とし込み業務効率化に繋げるかという課題を抱えていました。今回は、事業人事統括部 本社・機能人事部の田中様と久保田様に、Microsoft 365 Copilotの活用研修と伴走支援としてプロンプト作成質問会を実施した背景や成果、そして今後の展望についてお話を伺いました。

「使いたいけど使えていない」Copilot活用の第一歩を、研修で

― Copilot活用研修とプロンプト作成質問会を実施した背景や目的を教えてください。

田中様:

私たちの部署では、意欲のあるメンバーが自ら希望してCopilotの有償版を導入し、昨年12月頃に切り替えを行いました。しかし、導入したものの、Copilotが持つ多様な機能やその利点を十分に理解できておらず、活用は議事録作成といった一部の業務に限定され、効果的な活用にまでは至っていませんでした。

久保田様:

パナソニックグループ独自のチャット型AIツールとCopilotとの使い分けに関する説明会も実施されていましたが、内容はあくまで一般的ガイダンスにとどまっていました。自分たちの業務に特化して「どう活かすか」という具体的なイメージを描くには至っておらず、部署内で活用方法を模索している段階にありました。

― スキルアップAI(スキルアップNeXt)を選んだ理由や決め手を教えてください。

田中様:

本格導入の前に、我々の課題に合うかどうかを試す機会があったところが選定の大きな決め手です。また、研修内容が機能の紹介にとどまらず、私たちの実業務に焦点を当て、すぐに実践できる活用術を学べるという点も良かったです。さらに、研修を受けて終わりではなく、その後の活用推進までサポートしていただけるプログラムもあり、安心して最後まで利用することができました。最終的には事業人事統括部の希望者本社・機能人事部の14名と、他の人事部門から参加した有志7名の計21名が、約2ヶ月にわたり研修を受講しました。

Copilot活用を自業務に落とし込めたことで、アンケート集計作業23.5時間/月の削減などの大きな成果につながる

― 研修やプロンプト作成質問会を実施していかがでしたか?

田中様:

まずeラーニングで知識を深める機会があったのが、すごくありがたかったです。基本的な使い方だけでなく、他社での具体的な活用事例も知ることができたので、自分の業務にどう活かすか、具体的なイメージが湧きました。その上で、プロンプト作成質問会で分からないことを直接質問し不安を解消できるという、段階的なステップが私にとっては非常に分かりやすかったです。

久保田様:

eラーニングは初心者向けの内容から始まる一方で、途中からレベルが高く感じる部分もあり、正直大変に感じました。ですが、その後の質問会が非常に有意義でした。いざプロンプト作成質問会になると、参加者から業務での活用に関する質問が次々と出てきたことと、それに対する講師の実践的なアドバイスも相まってCopilotを業務で活用するイメージが湧いたと思います。この一連の流れは本当に良かったですね。

久保田様:

元々、AIは「何でもできる無敵のツール」という印象がありましたが、研修を通じて得意・不得意があるとはっきり分かりました。この理解が大きな収穫で、不得意なことに挑戦して「やっぱり使えない」と諦めてしまう、という時間の無駄がなくなりました。今では、これまでネット検索していたような一般的な知識の確認は、すべてCopilotを活用するようになっています。

田中様:

研修前はCopilotを「毎日の業務に活用する」と回答した参加者の割合が28.1%でしたが、研修後は63.6%に大幅に改善し、35.5ポイントの増加になりました。これにより、議事録作成程度しか使われていなかったCopilotが、「会議資料のドラフト作成にも使える」といった具体的な使い方を知ったことで、まず「使ってみる」メンバーが多くなったのが一番の変化です。また、プロンプトを打つ際に前提条件をしっかり入力すると良い、というコツを皆が初めて知り、実践するようになりました。従業員向けの文章を作る際に「自分はこういう立場で、こういう相手に、こういうことを伝えたい」と入力すると、うまく文章を生成してくれるので助かっています。

久保田様:

また、個人情報を含まないアンケートの集計においては、Copilotによる効率化が「目から鱗」の発見でした。例えば、国内従業員1万4000人近くを対象としたアンケートの自由記述集計作業では、Copilotを活用することで作業時間が元の55時間から31.5時間にまで削減され、約半分に相当する23.5時間の削減を達成しました。
自由記述のカテゴリー分類とカテゴリー毎の重要な意見の抽出にCopilotを活用することで、作業時間を大幅に削減できただけでなく、担当者は抽出された重要な意見を施策に反映するといった、より本質的な業務に集中できるようになりました。

― 受講者の反応はいかがでしたか?

田中様:

他の参加者からも、「最初からパーフェクトな使い方を目指すのではなく、まず使ってみよう、慣れてみよう、と思うようになった」という声を聞いています。また、研修中のグループワークで、みんな同じようなことで困っているんだね、という共通認識が持てました。

久保田様:

研修前から活用されていた議事録作成ですが、研修を通してアウトプットの精度がかなり上がり、今では会議で議事録を担当する人自体がいなくなりました。会議には議事録係として必ず一人は入ってもらうような状況もあったので、まるまる一人分の工数が削減できたことになります。研修後にCopilot活用を実践した5名で合計約56時間/月の業務時間削減を実現しており、これは1人あたり月11時間の削減に相当します。

人事の業務上、責任者は講演のように人前で話をさせていただく機会があるのですが、参加者の年代や階層に応じた内容になるよう原稿の草案作成に活用するなど、担当者レベルだけでなく、組織全体に活用の動きが広がっているようです。

― 今後の展開を教えてください。

田中様:

私は、デジタルを活用して自部門の職場課題を解決しながら、私そして職場の仲間のDXスキル向上を後押しする活動「DXアンバサダー」にも参加しています。今回のCopilot研修学んだことを活かし、Copilotをはじめ様々なデジタルツールを使い、自部門の業務フローを合理化していくことが当面の目標です。

久保田様:

今後は、社内データをいかにAIで活用していくかというテーマが重要になると感じています。ちょうど社内で関連研修が開催されるようなので、そちらに参加して、さらに学びを繋げていきたいと考えているところです。今回の研修をきっかけに生まれた活用の輪を、さらに大きく広げていきたいですね。

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