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Success Stories導入事例

研修とコンサルティングを組み合わせ、AIの技術習得からプロダクト開発まで一気通貫で実施

株式会社Q’sfix
通信・IT
株式会社Q’sfix
500〜5,000名未満 / エンジニア / 新卒 / E資格 / Python / ディープラーニング / 機械学習
システムインテグレーションサービス
ソフトウェア開発サービス
インフラ構築サービス
モバイルシステム開発サービス
生体・動作計測に関する、研究、開発、コンサルならびに自社開発製品・輸入製品の販売
入退室管理システムの開発・販売
公開日:  更新日:
株式会社Q’sfix

研修とコンサルティングを組み合わせ、スキル習得をしながらプロダクト改善を実施

研修前の課題・背景

AIサービスの品質向上と開発加速のためにAI人材育成が必要

自社プロダクトの精度向上や機能拡張、その他AIプロダクト開発も課題

研修後の効果

新機能や様々な自社プロダクトのアイデアが生まれ検討が可能に

クライアントに対し、AIを活用したプラスアルファの提案が可能に

研修のポイント

  • 研修とコンサルティング組み合わせて実施
  • コンサルティング内でワークを設定、アウトプット機会を設け、学習の定着化を促進
  • プロダクトの価値、ターゲットの明確化など、開発以外のコンサルティングも実施

AIの基礎から開発までを学び、業務の幅を広げる

― 最初に御社の業務とAIの関わりを教えてください。

秦様:

当社の主な事業はシステムインテグレーションで、大手銀行をはじめとする多種多様なクライアントに、1000名強の体制でシステムを構築してご提供しています。昨今はDXの流れもあり様々な依頼が多く舞い込んできている状況で、それらに対応するためAIやデータ分析のできる人材の育成が必要不可欠となっています。また、AIの自社プロダクト開発も手がけています。その代表が「SureFIT」であり、利用者に合った靴をレコメンドするものです。レコメンドエンジンの精度向上や機能拡張、またその他のAIプロダクトの開発も課題となっています。

― 自社プロダクトである「SureFIT」の開発経緯を教えてください。

牟田様:

まず、SureFITが生まれた背景をご説明します。ここ数年の靴の販売数は横ばい、もしくは下降気味でしたが、コロナ禍の影響でECの売上が増加傾向にあります。しかし、試着のできないECで靴を購入するのは不安だというユーザーからの声も多くあり、返品数も増えてきています。それを解消するために、2022年の初頭にSureFITが生まれました。試着ができなくても正しいサイズの靴を買える。それがSureFITの提供するサービスです。

― 購入者や販売店からはSureFITに対して、どのような反響がありましたか?

牟田様:

お客様からはやはり、試着なしでも靴が買えたということで好意的な声をいただいています。一方、サイズをレコメンドする精度については向上余地があり、販売店からは精度の向上を求める声もいただいています。

秦様:

こうした状況を踏まえて検討した結果、今回はAI人材の社内育成だけでなく、SureFIT精度向上や新たなビジネスを生み出す基盤作りとして、研修とコンサルティングをパッケージにしてスキルアップAIに依頼しました。

プログラミング未経験でも半年でE資格に合格

― E資格に向けた対策としては「機械学習のためのPython入門講座」、「機械学習・ディープラーニングのための基礎数学講座」、「現場で使える機械学習・データ分析基礎講座」、「現場で使えるディープラーニング基礎講座」をご受講いただいています。

藤井様と塩屋様はプログラミング未経験でE資格に合格されたとお聞きしました。初めてAI、プログラミングに触れたときの感想を教えてください。

藤井様 :

私はまったくのプログラミング未経験で入社しました。当初はAIについての知識もなかったので映画など創作物の影響で、「AI=なんでもできる技術」というイメージを持っていました。けれども、実際に触れてみることで、一つひとつ構築していかないと使い物にはならないことを学びました。実際の業務ではSureFITの精度を上げることに苦戦し、あらためてAIの大変さを痛感しています。

― 未経験から研修を受講し最終的にE資格を受験すると決まったとき、どう思われましたか?

藤井様:

Pythonにも触ったことがなかったので、「機械学習のためのPython入門講座」で学ぶことから開始して半年間の勉強でE資格に受かるかどうかは不安でした。「現場で使えるディープラーニング基礎講座」の難易度も高く、スケジュールも目一杯詰め込まれていたので大変でしたが、段階を追って学ぶことでなんとか合格することができたと思います。

― 塩屋様は工学部出身のバックグラウンドをお持ちと伺っています。

塩屋様:

私は大学の工学部で線形代数や統計学、微分積分について学んだのでAIに必要なベースの知識はありましたが、AIもPythonも入社して初めて触れました。やはり半年間でE資格の合格は難しいと思いましたが、しっかりと講座の内容を身につければ合格できることが分かりました。業務時間を勉強に充てることができたので、そこは恵まれていたと思います。独学だったら、合格は難しかったかもしれません。

― 大学で学んだ数学の知識で役に立ったものはありますか?

塩屋様:

行列に関する記号の意味や数式が頭に入ってると、理解のペースが速まると思います。私は忘れている部分があったので、研修で「機械学習・ディープラーニングのための基礎数学講座」を受講して学び直すことができました。

AIを網羅的に学び、ビジネス化までの道筋をつける

― ビジネスで実践する力を付ける観点では「現場で使えるAIプランニング・プロジェクト推進基礎講座」、「ML Ops 講座」、「機械学習クラウド講座」を受講いただきました。

研修前から社内のAIビジネスを推進されていた牟田様、関様、畠山様に伺います。最初に、牟田様が今回の講座を受講してよかった点や改善要望があれば教えてください。

牟田様:

個人的に学びたかったのは、AIをどのようにビジネスとして推進していくかという点です。モデリングについては独学で勉強していたのでなんとなくのイメージはありましたが、実際にその技術をどうビジネスに結びつければいいのか。研修で「ML Ops 講座」を受けるまではMLOps(Machine Learning Operations:機械学習オペレーション)などの知識もなかったので、講座で学ぶことでSure Fitの今後の展望が見えてきました。特に、「現場で使えるAIプランニング・プロジェクト推進基礎講座」でAIビジネスの基礎を学び、リーンキャンバスを整理したことが役に立ちました。

今後の取り組みとしては、靴のサイズをレコメンドする精度の向上を最優先事項として考えています。また、精度の向上に加えて、サイズ以外でもレコメンドできるような機能を検討しています。その人の好みや購入傾向を把握して、靴のデザインもレコメンドできるような展開を視野に入れています。

― 続いて関様に伺います。一連の研修を受講してみて、最も業務に役立ちそうだと感じた内容を教えてください。

関様:

AIを網羅的に学ぶことで、具体的にどんなことができるのかという理解が深まったことです。例えば、プロジェクトを進める中で必要に駆られてAIを学ぶとなると、どうしても一定領域の勉強になってしまいますが、講座では全体を俯瞰して学べます。今ではシステムを開発していく中で、プラスアルファとして「AIを活用すればこんなことができますよ」という提案ができるようになりました。以前より知識が深まったことで、提案の幅も広がりました。

― 畠山様はいかがでしょうか。

畠山様 :

私は個人的にAIなどの新技術にとても興味がありました。研修を通し、AIがどういった仕組みで動いてるのかを知れたことが大きかったです。データ分析についても詳しく勉強できたので、ビジネスを設計する上で視野や考え方が広がりました。学習の難易度に関しては、強化学習に関する部分が特に難しく、なかなか理解するのに苦労しました。

― SureFIT以外の新しい自社プロダクトではどのような形で活かせそうでしょうか

塩屋様:

私は現在、スポーツ関連の動作分析や、筋電図などの波形を扱ったりするソフトウェアを開発している部門に在籍しています。そこで予測系のAIを取り入れることで、スポーツに関連する様々な課題を解決するプロダクトが開発できるのではないかと考えています。

継続の秘訣は、「明確な目的」と「ともに学ぶ仲間」の存在、
学びと実践の行き来が相乗効果を有無

― 今回、半年間で複数の講座を受講いただきましたが、日々の業務もお忙しい中、モチベーションを落とさずに最後まで続けられた理由を教えてください。

塩屋様:

自分の場合はもともと数字などのデータ見るのが大好きだったことと、具体的に業務に落とし込む目的があったのでモチベーションは落ちませんでした。業務時間に集中して勉強できたことや、受講している仲間が近くにいたことも大きいです。これが業務時間後に各自で勉強する形だったら、完走できなかったかもしれません。

関様:

私はSureFITのレコメンド機能の精度向上という直近の目的があり、学びと実践を行き来しながら進めることができたので、相乗効果を得ながらモチベーションを保てたと思います。

藤井様:

いっしょに勉強する人たちの存在が大きかったです。すぐ横に質問できる人がいたり、皆で情報共有したり、その安心感に支えられました。

牟田様:

学ぶボリュームもたくさんありますし、なかなか学習時間が確保できなかったことから周囲が進んでいく中で自分だけ取り残される焦りもあり、なかなかしんどかったというのが本音です。それでも最後まで続けられたのは、コンサルティングも受けていたSureFITというアウトプットの場がありユーザーの声に応えたいと思っていたこと、自分の興味分野を幅広く俯瞰的に学ぶことができた点が関係しています。

― チームをまとめる関様と秦様から見て、受講後の皆さんの変化などは感じられましたか?

関様:

AIやデータ分析に関するさまざまな手法を学んだことで、議論の幅が広がったと思います。業務の進め方やデータの収集方法についても、以前より多くの具体的なアイデアが出てくるようになりました。

秦様:

「わかる」「できる」という気持ちから皆が業務にのめり込むようになったという変化を感じます。研修とコンサルティングを組み合わせて実施していたので、期間中はSureFITに対しても多くの議論を重ねてブラッシュアップを図っていきました。仕事に取り組む姿勢が大きく変わったと感じています。

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