スキルアップAI ロゴ

Success Stories導入事例

「孤立する人」が生まれない、
実務で使えるAI研修が欲しかった。
これからのAI時代、オーダーに
100%応える企業になるために。

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
通信・IT
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
500〜5,000名未満 / エンジニア / 営業 / 管理職 / E資格 / G検定
大手システムインテグレーター。幅広い業界に対し大規模基盤システム構築・保守・運用などを手がける。
公開日:  更新日:
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社

社内データ活用のためのAIトレーニングプログラムを実施

研修前の課題・背景

AIの知識不足により、クライアントヘ具体的なプランに落とし込んだ提案ができない

研修後の効果

社員のAIリテラシーが向上し、クライアントと対等に会話ができるようになった

研修のポイント

  • AI研修に関する3カ年計画を策定。まずは小さいコストで試すことにより会社の承認を獲得
  • 専門的な知識がなくとも一定の知識まで習得できる研修を設計・実施

大きな絵を描き、小さく始めた

大きな絵を描き、
小さく始めた

― 今回、AI研修が自社に必要だと感じた経緯を教えてください

荻野様:

AIやビックデータなど新しい技術が日進月歩で生まれる中、クライアントからの要望でAIに関わる業務を任されることが出てきました。
ただ、2017年の段階では実際にAIそのものを使ったシステム構築の実績数はまだ少なく、このままでは時代に合った最先端のシステムを導入し続けられなくなる危機感がありました。

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社はこれまでクライアントのニーズに合わせて新しい技術を習得し、できることの幅を増やして成長してきました。そんな中で、AIなど最先端技術のノウハウも、同業他社に先駆けて吸収し、自社の強みにしたいとも考えていました。

そこで、2017年に3カ年計画を立てました。具体的には、1年目から2年目にかけては自己学習期間として、AIに関する知識やスキルセットの習熟度を表す資格であるG検定やE資格の取得を行い、3年目には資格をとった社員で中心となって、クライアントへの提案の中にAI実装を盛り込んだりする予定です。現在は3カ年計画の2年目ですが、3年目の具体的な目標はまだ詰めているところです。

AIは最新技術で実装の前例が少なく、どこまで学べば何ができるようになり、その結果どれだけ売り上げが上がるのか、といった内容が簡単には説明できない分野です。だからこそ、3カ年計画の必要性を社内に認めてもらうことがなかなか難しかったです。

そこで、試行錯誤の結果、各年で結果を測れるようにし、1年目の結果を見て2年目の動きを決め、2年目の結果を見て3年目の動きを決める方式にしました。最初から巨額をかけず、まずは小さいコストで始めようと考えたのです。その結果、会社からの承認がおり、プロジェクトをスタートさせることができました。

受講者を孤立させない仕組みに惹かれた

受講者を孤立させない
仕組みに惹かれた

― 3ヶ年計画始動にあたって、まず最初に何をしたのか教えてください

荻野様:

3ヶ年計画を進める上でまず最初に1年目から2年目の自己学習期間で効率よく知識が学べる仕組みを進めました。最初に行なったのは、ビデオ学習などオンラインで学習ツールの導入で、その後、講師による対面研修の検討を始めました。いきなり対面研修では社員に対する負担が大きいなと感じたため、一度学習に対するモチベーション上げるために、オンライン学習を導入しました。

対面研修については、いくつかの会社を検討する中、最終的にはスキルアップAIさんに2種類の研修をお願いすることにしました。

1つ目は事業グループ内の社員すべてを対象とした「ジェネラリスト研修(AIジェネラリスト基礎講座)」で、2つ目はある程度の知識を持ったSE社員を対象にした「エンジニア資格向け研修(現場で使える機械学習・データ分析基礎講座現場で使えるディープラーニング基礎講座)」です。それぞれの研修後にはG検定やE資格の試験を受けてもらう予定でした。

研修を選ぶ際、いろんな会社を比較する中で決め手になったのは、AIのジェネラリストやAIエンジニアを孤立させない仕組みがあったことでした。

他社の事例や現在の状況からAIプロジェクトを担当するエンジニアと、プロジェクトを承認する上司やお客様と意識の差が発生しやすい分野と思っていました。ですので、意識が高い一部のエンジニアだけがスキルを身につけても意味がないと思っていました。高い技術力があっても社員内でのAIに関する共通の認識がなければどうやって一緒にプロジェクトを進めればいいのかわからず孤立することは目に見えています。

実際にAIを提案し実装するためには、エンジニアだけでなくお客様とコミュニケーションをとってシステム要件を詰める営業やプロジェクトを管理するプロジェクトマネージャーにも共通の知識が必要です。専門的な知識のない彼らでも、一定の知識まで習得できる研修制度が必要でした。

そんな中、スキルアップAIさんの研修は大きく2つの特長があるなと感じました。1つ目は、ビデオ学習などと違い、先生が対面で教えてくれることです。これによって、受講者とコミュニケーションをとったり、顔色を見たりして理解度を測りながら授業を進めてくれるため、追いつけない人をサポートしてもらえます。

2つ目は、社員同士のグループワークの時間があることです。研修の中に学んだことをシェアしあったりすることで、互いの理解度の確認や、つまづいているところの発見ができ、お互いに教え合う空気が生まれました。

対面だからこその高い学習効果

対面だからこその
高い学習効果

― 実際に受講した高谷さんは研修についてどんな印象をお持ちですか?

高谷様:

知識が頭に残りやすく、効率的に学べたのではないかと思っています。

私は現在、エンジニアとしてお客様のオーダーに合わせたシステムの開発を行なっています。もともとAIに関しては、クライアント側がシステムのコア部分の開発や運用を行い、我々はコア部分を組み合わせてサービスを提供するシステムの開発業務や運用のために必要なデータを揃えたり、そのデータを取得するシステムを作ったりとサポート的な業務を行なっていました。

そんな中で、AI導入のための3ヶ年計画が始まり、最初はビデオ学習を行いました。しかし、一口に「AI」といっても学ばなければならない知識の幅が広く、お客様に提案するときに具体的なプランに落とし込むところまで知識の習得ができない課題感を感じていました。また、ビデオだと、どうしてもぼやっとしてしまう時間ができ、油断すると何も残らないのに時間ばっかり経ってしまうなと思ったんです。そこで、より深い知識を身につけるため、対面形式の研修に参加しました。

講義は、荻野が言っていたように、講師が受講生一人一人に気を配りつつ、どこまで理解しているのか確認しながら進めていただきました。先生や周りの受講生とコミュニケションを取り「ここがわかったが、ここはわかってない」と確認できるので、「わかったつもり」になってしまうのを防げましたね。

また、ただAI関連の知識を杓子定規に教えてもらうのではなく、AIが適切な選択肢ではない場面など、実際に実装する上での注意点なども合わせて教えてもらえたので助かりました。

細かいですが、実際に手を動かし手元のテキストに書き込む方式だったこともよかったです。ただ聞くだけよりも、能動的になることができ、知識を頭に入れることができました。講師が重要なポイントに合わせて言葉の強さや言い方など変えてくれたのも、頭に残りやすくするためにはよかったと思っています。そう言った細かい工夫が詰まった講義でした。

検定に合格。実際の仕事でも知識を活かした業務を

― 研修を受講した結果、得られたものはありましたか?

高谷様:

まず、目標としていたG検定合格を果たせました。試験中は、多くの問題に限られた時間で答えるためスピード重視で、わからない箇所はすぐに飛ばして、余裕があればあとで戻ってきて解き直す作戦で進めていました。過去問を解き、しっかり対策したつもりでしたが、当日はいわゆる時事問題が多く、驚きましたね。

今後受験する方は、最近になって変わったAI関連の法律をキャッチアップして臨むべきだと思います。また、対面での研修を受けられる場合は、授業中にわからないところが出てきたらその日中に先生を捕まえてわかるまで聞くことが大事だと思います。1つ1つの理解の積み重ねで勝負が決まるのかなと思います。

さらに、研修を受けた成果として、これまでクライアントと接する中で扱っていたAI関連のシステムについて、より具体的にイメージできるようになったのも大きかったです。

荻野様:

これまでなんとなくしかわからなかったものが、しっかり描けるようになったのは私も感じます。特に営業は、この経験を活かして最新のAI状況を自分で理解することで、お客様とこれまでよりスムーズに会話ができるようになると思っています。

真にクライアントが求める
ソリューションの提案ができるように

真にクライアントが求める
ソリューションの提案が
できるように

― これからの社員のAI教育の進め方を教えてください

荻野様:

AIに関する技術は今後も研究が進められ、どんどん更新されていきます。今回の研修を通した基礎知識の習得や資格取得はAIを学ぶ上で入り口に立ったにすぎないと思っています。資格を取得したあとでも学び続ける環境を作ることが必要です。そのためには、同じ課題感を抱える社外の企業たちとAIを学ぶコミュニティを作ったり、場合によってはお客様と一緒になって学ぶ場を設計する必要があると思っています。

お客様とのコミュニティーを作ることは、自社の社員が学び続ける環境を作る点のみならず、AIを提供するためにも必要なのではと思っています。現段階では、世の中に、そもそもAIを実装するとはどういうことで、何ができるようになれば良いのか、共通の認識がない状態です。だからこそ、お客様と一緒になって勉強し、一緒にAI実装に向けた基準作りをすることが不可欠だと思っています

― 今後の御社の展望を教えてください

荻野様:

我々は決してAIに特化したシステムインテグレータ(顧客から一括して請け負う情報通信企業)になりたいわけではありません。これまで通り、クライアントが「やりたい」と思ったことを実現させ、幅広くいろんなことを相談される会社でありたいと思っています。クライアントに提供するソリューションの一つにAIが含まれるようにしたいです。これからも、クライアントのトータルサポートを行える企業として、最新技術を貪欲に吸収し続けていければと思います。

あわせて読まれている事例

導入事例の詳細をもっと知りたい、
DX人材育成について相談したい方は
お問い合わせはこちら

他の事例を探す