Success Stories導入事例
既存の技術にとどまらず、先進技術も活かした価値提供の実現を目指して。全社にDXを浸透させるための施策
中期経営構想においてもDX人材育成に関する方針が打ち出されるなかで、当社の「DX講座」「AIリテラシー講座」「AIプランニング・プロジェクト基礎講座」を組み合わせてご利用いただいています。そこで今回は、経営企画部の平井様と小松様に、研修を導入した背景や今後の展望を伺いました。
- 全社員を対象とした研修を通じ、全社的なDXリテラシーの底上げを実現
- 一部に先進的にDXに取り組む部署や社員がいるものの、全社的に見ると取り組みは限定的であり、DXに対する感度にバラつきがあった
- 業界や市場の今後を鑑みても、全社的にDXに取り組むことが必要不可欠であった
- DXに関する基本的な知識やスキルを社内に浸透させ、ベースアップを図ることができた
- 研修での学びから「現場で実践するための方法を知りたい」という次のステップを望む声が多くあがり、社員の成長や意識の変化が見られた
平井 隆之 様:経営企画部 経営企画課長(写真左)
小松 弘実 様:経営企画部 経営企画課(写真右)
市場の変化に伴いDXに取り組んでいく必要性
まずは御社における、DX推進に関する取り組みや目標を教えてください。
平井様
世の中全体としてICTの技術が発展し、DXという言葉も一般化しているなか、コロナ禍を契機に働き方や価値観が変わり、新しいサービスの創出や業務の改革に向けて、DXを推進していくことが今まで以上に求められるようになりました。そのようななかで、当社でもDX推進に対する機運が高まるようになりました。具体的には、2021年〜2023年の『中期経営構想』において、全社的にDXに取り組むことを明記しました。
当初、社員のみなさんのITやDXに対する感度はいかがでしたか?
平井様
たとえば事業創造や新サービスの提供を推進している部署では、以前から個別にデータ分析やAIといった先進的な技術を扱うなど、高い意識で取り組んできていますが、会社全体としては十分とは言えません。
世の中の変化や市場の未来を鑑みたときに、DXの推進が必要なことは明らかです。だからこそ今回、まずは社員共通のベースアップとして全社的にDXに対するリテラシーを向上させ、より多くの業務でDXを推進していこうという動きが生まれました。
漠然としたイメージのDXを具体化することができた
今回、当社の「DX講座」「AIリテラシー講座」「AIプランニング・プロジェクト基礎講座」を導入いただきました。これらの研修を実施するに至った背景を教えてください。
平井様
当社ではこれまで機械学習などをテーマとした集合研修を行ってきましたが、手挙げ制による一部の社員を対象とした研修だったため、全社的な知識の浸透が図れませんでした。今回重点を置きたかったのが「全社員のリテラシーを高める」ということ。御社のリテラシーレベルの研修であればそれが実現できるのではないかと思い、導入させていただくことに決めました。段階を踏んだラーニングパスがあり、受講者も順を追って理解できたと思います。
研修のゴールはどのように設定していますか?
平井様
当社の得意分野はIPAのデジタルスキル標準の分類でいう「プロデューサー」や「ビジネスデザイナー」などの上流工程。本研修でも、そうした人材を育成することが最終的なゴールです。
「DX講座」「AIリテラシー講座」は基礎的な内容として、数年かけて全社員に受けてもらう予定です。そして「AIプランニング・プロジェクト基礎講座」については、上長による推薦や手挙げ制などの方式で、DXを牽引する役割を担う方々に受講してもらっています。
受講者からはどのような感想やフィードバックがあがっていますか?
小松様
「DX講座」「AIリテラシー講座」は、「抽象的で漠然としたイメージであったDXを非常にわかりやく解説してもらった」「DXに関する知識全般を短時間で網羅的に学ぶことができた」といった感想があがっています。
「AIプランニング・プロジェクト基礎講座」は、現在オンラインによるグループワークを交えた形で実施しています。社内各組織からそれぞれDXを牽引する意識の高いメンバ-が受講していることもあり、「具体的に業務に活かすイメージが湧き、自身がついた」という感想が多数見受けられました。
なお、グループワークのテーマについては、各メンバーが抱えている課題をもとに設定しました。身近な問題を取り上げたため、「共有しやすく、具体的なディスカッションができた。ワークを通じて実践的な部分が学べた」という意見が多かった印象です。たとえば営業部署への導入を想定した「質の向上、効率化、コスト削減を実現させるAIナレッジシステムの構築を検討してみたい」という声があがるなど、イメージが具体的になったようです。
アイデアを具現化できる仕組みづくりを強化
今後の事業において、研修の成果をどのように活かしていくことを期待しますか?
平井様
当社は社会インフラを支えるシステムを運営していることから、システムの高度安定稼働の堅持を最大の企業価値としています。安定稼働を堅持しつつ、新しい技術も取り入れながら、世の中への価値提供に努めていきたいと考えています。
現在開発を進めているシステムですと、たとえば“話せる券売機”である「アシストマルス」の技術。指定席券売機の受話器でオペレーターと話せるシステムで、現在は券売機の使用に不慣れな方や外国人の方を中心に広くご活用いただいています。こちらにAIを搭載し、自動翻訳機能やバーチャルオペレーターが自動応対するシステムを開発しました。今後、さらにその技術を高めていく予定です。
またデータ分析に関する事業に関しても、今後より一層強化していく方針です。現在も例えば小売事業者様などに対して、提供いただいたデータを分析し、販売や在庫管理に関するコンサルティングを行っているのですが、そうした事業も伸ばしていきたいと考えています。
DX人材の育成に関しては、どのような計画を立てていますか?
小松様
当初の目標であった「全社的なDXリテラシーの向上」に関しては、計画どおりに進めることができています。一方で、受講者からは研修で学んだ知識を活かして、早速具体的なサービスや取り組みとして実現させたいという声も多くあがってきています。
私たちも研修の成果をどう実務に落とし込むかが重要だと思っていますので、今後はアイデアの具現化につながる道筋づくりを強化していきたいと考えています。たとえば御社にご提案いただいたアイデアソンなども導入しながら、事例を生み出し、社内のDXをさらに加速させていきたいですね。
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