スキルアップAI ロゴ

Success Stories導入事例

AIの知識を活用し、お客様に新たなソリューションを提供し続けたい。

株式会社メンテック
製造業
株式会社メンテック
500名未満 / エンジニア / G検定
製紙プロセスにおける汚れによる生産性低下に対する技術的な問題解決・コンサルティング
装置と薬剤および、自動化に向けた次世代統合システムの開発・提供
公開日:  更新日:
株式会社メンテック

eラーニングと集合研修のワークを組み合わせてAIプロジェクト企画推進の研修を実施

研修前の課題・背景

AIソリューション開発依頼時に、要件定義と費用把握の知識が必要だった

ベンダー選定時に要件定義に基づく費用対効果検証が出来ていなかった

研修後の効果

ベンダーとの会話が円滑になり、よりよいソリューションを実現

AIプロジェクトの初期費用と維持コストから適切な見積もりが可能に

営業部門の受講から、開発部門と共通認識を可能にした

研修のポイント

  • 受講者のレベルや立場、要望に合わせ柔軟に研修をカスタマイズ
  • 対面グループワークでは、AI開発の企画立案からPoC、AIモデル構築までの一連の流れを体系的に学習
  • G検定受験費用の負担や、視聴時間を残業時間とする等、学習が進む制度を整備

システム開発に注力していくのが中長期的な戦略

― 今回、AI研修が自社に必要だと感じた背景について教えてください

関谷様:

当社の現状と戦略からお話させていただくと、当社は「薬品」「装置」「コンサルティング」を掛け合わせたソリューションが強みで、販売後のメンテナンス、アフターフォローを重視して参りました。お客様と共に現場で成果を上げ、生産性や品質の向上、利益増といった成果を上げていくのが当社の基本戦略です。技術的には世界20ヶ国以上に30件以上の基本特許を持っていますが、技術フォロー、運用フェーズでのサービスがあることによってお客様との間に強い信頼関係を築けていると思っています。

そうした中、海外に向けてさらに広げていこうという流れと、AI技術を搭載した最適制御システム「SmartPapyrus®(スマートパピルス)」を国内のお客様に納入していこうという方向で長期経営方針を立てています。

最適制御を実現するAIや全体システムの開発を加速させていく中で、プロジェクトに関わる社員にはAIの開発ベンダーと技術的な話ができるようになってもらう必要があります。当然のことながら、PoCからAIモデル構築までの一連の流れも理解しておいてもらわなければならない。

さらに、開発部門だけではなく、営業部門のメンバーも、お客様のペインポイント(悩みの種)に対して適切な対応をするには、テクノロジーの理解が重要です。あるいは、マネタイズするときにどのような費用がかかるのか、テクノロジーを理解した上で開発部門のメンバーと議論できるような人材を育てる必要がある。こうした理由で、AI研修を導入しようという話になりました。

坂田様:

研修の企画に当たって、当初は開発部門だけに受講してもらうイメージをしていました。企画を進める中で営業部門にも研修を受けてもらったらいいのではという話を受け、あらためて当社の社員にどのようなことを習得してほしいのかを考えました。当社にはプログラマーがおらず、自分たちで要件を作ってベンダーに依頼をするやり方を採っています。そのため、開発部門には要件をしっかり組めるレベルのAIの知識と、金額交渉時に必要な費用感について把握してほしいと考えました。

一方、営業部門に関しては、クライアントと開発部門をつなぐ存在として、「こういうものを作るにはどのような情報が必要なのか。必要な期間や費用はどれぐらいなのか」をイメージしてもらいたいと思っていました。これらがわからないままですと、開発部門に対して無理難題な話を持っていってしまうケースが出てしまうためです。

細かなカリキュラム設定が導入の決め手

― どのような基準で、本研修を選定されたのでしょうか

坂田様:

AIに関する展示会などを回り、いくつか研修会社を見ていました。最終的に2社で比較検討しました。スキルアップAIを選んだのは、カリキュラムが細かく設定されていて、受験者・受講者のレベルや立場によってカスタマイズが可能なこと。また、展示会でお会いした際に、当社の状況をお話ししたところ、スキルアップAIの講座マップを用いて「この講座とこの講座の組み合わせが良いと思います」とすぐにお答えいただき、研修の設計や効果が納得感を持って理解できたことも印象的でした。スキルアップAIなら当社に合った研修を企画できると感じたため、満を持して依頼しました。

また、今回の研修では対面でのグループワークを実施しています。当社には大切なことはface to faceで伝える文化があり、AI研修も集合型で行い理解度を高めたいと考えました。スキルアップAIも対面での研修やグループワークを通した体験型の研修効果を高く評価していたことも選定理由の一つです。

受講費用の会社負担・残業扱いで環境を整備

― AI研修を実施するとアナウンスしたときの皆さんの印象はいかがでしたか

坂田様:

開発部門だけでなく、営業部門にも広く研修を実施するということで、驚きを持って受け取られるのではないかと予想していました。研修実施の公表時には社長がトップメッセージとして発信してくれたこともあり、皆さん納得して研修に臨んでくれたと思います。

研修の企画側としては、モチベーションを上げてもらえるような工夫をしました。まずは、受講費用を全額会社負担としました。

本研修の成果の一つであるG検定(日本ディープラーニング協会主催)の受験費用も会社負担とし、合格者には報奨金として一時金を支払う形を整えました。さらに、受講にあたり、土日の時間を費やさなければならない状況の社員もいたため、研修動画をすべて視聴し、受講後の理解度テストで90%以上得点している人に対しては、視聴時間を残業時間として計算し、時間外手当が支給される扱いにもしました。こうした制度を整えた結果、みなさん真摯に研修に取り組んでくれたと考えています。

― 受講中、受講後の皆さんの様子はいかがでしたか

坂田様:

AIジェネラリスト基礎講座(G検定対応)」に関してはG検定を受けるという目標があったため、動画を何度も見返すなど、しっかり取り組んでもらえたと感じています。特に営業部門のメンバーはAI技術に関してはこれまで扱った事がない全く新しい技術となるため、何度も動画を見返したり、復習したりするなど大変そうだなと感じたこともありました。なお、G検定は15人が受け、12人が合格しました。

現場で使えるAIプランニング・プロジェクト推進基礎講座」に関しては、「どのようなAIが作れるのか」「金額感、費用感」を営業部門のメンバーに理解してほしいという当初の目標を達成できたと感じています。開発部門からも、「営業部門との共通認識ができたのは非常に良かった」と聞いており研修を企画した私も安堵しています。

研修後、早速効果が表れている場面がありました。AI開発ベンダーと当社10人ほどでディスカッションをする機会がありました。当社の出席者には開発/営業両部門から参加していましたが、皆が話に入っており、質問も積極的に出ていました。議論のポイントも適切であったため、研修の効果が出ていたのかなと感じました。

攻めの姿勢でお客様に新たなソリューションを提供し続ける

― 社員のAI教育については今後どのようなプランがありますか

坂田様:

お客様の課題にはいろいろなものがあり、顕在化しているものからまだ可視化されていないものまで幅が広いと思っています。そのため、今回の研修で知識を付けたAIをきっかけに、「ここにはこういう技術を使えば解決できるのでは」と当て込んでもらい、お客様に向けた新たなソリューションが作れたらと考えています。お客様自身はその仕事が当たり前になっていて、改善しようという発想に気付かないところもありますから、当社が第三者的な視点でご提案できるところを目指したいです。

営業部門に関しては、今回学んだような知識を活用して仕事をしていってもらえたらと考えています。今後も、新たなメンバーにはAIの基礎知識をつける研修を実施していきたいと考えています。開発部門に関しては、それぞれの担当に応じて応用領域を学んでいきつつ、ジェネラリスト的な視点は全員で共有したいと思っています。

― 今後の御社の展望を教えてください

関谷様:

私はこの業界に入って24年になるのですが、まったく違う業界から入ってきたとき、当時の現場の方が一生懸命いろいろと教えてくださったことを今でも覚えています。そこに対する恩返しの意味でも、自社の改革に重きを置いた守りのDXではなく、お客様に新たなソリューションを提供する攻めのDXで貢献していく姿勢を崩さずにいたいです。

お客様の現場には、なかなか若い人が入ってこないために現場の熟練者の暗黙知の継承ができないという課題があります。AIを活用した当社のソリューションは、そうしたお客様の現場に大いに貢献できるでしょう。物を納入するだけの会社では無く、個々のお客様の状況を理解し、一緒にビジネスを成長させていくパートナーとして、国内外の市場でより一層事業を展開していきたいと考えています。

あわせて読まれている事例

導入事例の詳細をもっと知りたい、
DX人材育成について相談したい方は
お問い合わせはこちら

他の事例を探す